2024年12月 《JA秋田グループ広報誌「かけはし」2024年12月号》
「第95回市民公開講座」を開催しました!
秋田厚生医療センター
10月19日、秋田市のさきがけホールにおいて、柴田聡院長が日本消化器病学会東北支部の世話人となって、「第95回市民公開講座」を開催しました。
今回は、「健康長生きのためにお腹のコト学びましょう!」をテーマに、当院の医師4名が、多くの患者さんが悩む大腸、治療が困難な膵臓、そして新しい治療法が登場している肝臓について講演しました。
初めに、笹原萌臨床研修医が「お腹の急病」について講演し、続いて、消化器内科小林芳夫診療科長が「大腸」について、また、消化器内科津田栄彦診療部長が「膵臓」について、最後に、星野孝男副院長が「肝臓」について講演するなど、それぞれの専門分野ごとに病気にならないための予防や治療についてわかり易く解説しました。参加された方々は、いつまでも元気に過ごすための知識を得ようと真剣な表情で聞いていました。
講演終了後、地域の皆さんの悩みや質問に答える時間を設け、「脂肪肝と言われたが日常生活でどんな事に気を付けたらよいか」「コレステロールの薬を服用しているが、少量のお酒でも休肝日は必要か」など普段の食生活や生活習慣等に関する具体的な質問が寄せられました。この講座が、参加いただいた皆様はもとより、ご家族や周囲の方々の検診や適切な受診のきっかけとなることを願っております。
当院では、正しく病気を理解し、予防や早期発見、早期治療の意識を高めていただくため、今後も地域住民の皆様を対象にこうした公開講座を定期的に開催していく予定としております。ぜひお住いの近くで開催された際には、気軽に足を運んでいただきたいと思います。
今こそ災害医療を考えよう
「第63回農村における健康を考える集い」
JA秋田厚生連
11月3日、鹿角市の「鹿角市交流センター」において「第63回農村における健康を考える集い」を開催し、約120名の皆様に来場いただき、盛会裡に終えることができました。
この集いは、秋田県種苗交換会行事の一環として昭和35年から開催しており、今年は、かづの厚生病院が担当病院となり、「今こそ災害医療を考えよう」をテーマに実施しました。近年、豪雨や台風、地震などによる大規模災害が頻繁に発生しており、秋田県内においても線状降水帯の発生に伴う被害が相次ぎ、医療機関自体が被災する事象もあったことから、「災害医療」について4名の方々にご講演いただきました。
第一部の特別講演では、岩手医科大学医学部救急・災害医学講座の眞瀬智彦教授をお迎えし、「過去の災害から今後の大規模災害を考える」と題してご講演いただきました。阪神淡路大震災や東日本大震災、津波等、過去の大規模災害から学んだ教訓から、今後のネットワーク体制や医療活動に係る体制の整備の大切さを分かりやすくご説明いただき、医療関係者や地域住民の方々が熱心に聴講していました。
第二部では、かづの厚生病院の2名の専門医及び鹿角市職員から『災害時における取組み』について講演していただきました。リハビリテーション科成田修技師長は「緊急災害後のリハビリテーション~作業療法士のかかわり方について~」、続いて薬剤科髙橋幸薬剤長が「災害支援薬剤師の役割と今後の課題」をテーマに、災害医療の具体的な取組みについて講演しました。また、鹿角市総務部総務課危機管理室児玉健司主幹からは鹿角市の災害対策について、過去の災害事例を交え、普段からの災害に備えた防災訓練の大切さや、具体的な行動を決めておくことの重要性を教えていただきました。
ご参加いただいた皆様に心より感謝を申し上げます。次回は湯沢市での開催を予定しておりますので、今後もよろしくお願いいたします。