2014年8月 《JA秋田グループ広報誌「かけはし」2014年8月号》
秋田県農村医学会第118回学術大会
JA秋田厚生連
秋田県農村医学会第118回学術大会(学術大会会長 中鉢明彦湖東厚生病院院長)は、7月5日(土)秋田県JAビルで開催されました。厚生連職員及びファーマックス(株)、県内医療関係者、一般会員、報道関係者等約700人が参加し、医療・保健・福祉の質の向上を目的に、幅広い分野からの研究・事例発表が行われました。発表は会員講演(一般演題)81題の他、ワークショップ、特別講演が行われました。
特別講演は、公開講座として秋田大学大学院医学系研究科医学教育学講座教授の長谷川仁志先生をお招きし、「病院各部門の教育・研修システムを症例・事例ベースで考える~多職種連携教育から、医療職を超えた連携教育へ~」と題し、医療人として専門分野だけではなく職種を超えた総合的な能力・実践力を身に着けることの重要性と方法論をご教示いただきました。
また、ワークショップでは、「高齢者の誤嚥性肺炎にどう対応していく」というテーマで、各病院から医師・看護師・言語聴覚士・事務職員計6名の先生がそれぞれの立場から発表した後、ディスカッションが行われました。座長の中鉢院長は、厚生連各病院に協力いただいた職員意識アンケート結果を混じえながら、社会的議論の必要性を訴えました。
研修医セッションでは8人の研修医による発表が行われ、今回は優秀演題2題と最優秀演題1題が審査により選ばれ、表彰されました。最優秀賞は「僧帽弁形成不全を伴ったWilliams症候群の一例」を発表した平鹿総合病院の濱崎亮先生が受賞しました。
今回担当病院である湖東厚生病院のみなさんは,少ない職員数にもかかわらずスタッフとして精力的に大会を運営し、無事成功裡に大会を終えたことに対して、参加者からも感謝の声が聞かれました。
防火・防災訓練の実施について
雄勝中央病院
当院では、毎年、新入職員オリエンテーションで新入職員を対象とした防火・防災の座学を実施しています。新入職員とはいえ、来院者や入院患者さんからみれば、火災発生時には一般職員として扱われます。その中で少しでも来院者や入院患者さんを迅速に避難誘導出来るように教育しています。また、基礎訓練として消火器を使用した訓練、補助散水栓の放水訓練、避難器具(救助袋)の操作訓練、煙体験ドームを使用した煙の中の避難訓練を体験してもらいます。消火器での訓練は新入職員の必須訓練とし、その他の訓練については毎年順番に実施しています。今年度は煙体験ドームの訓練を実施しました。新入職員からの反応は概ね好評で大変参考になったとの意見が聞かれました。
そして、この時期には休日・夜間マニュアル訓練を実施しています。内容については、休日・夜間に火災が発生したと想定して行います。夜間帯は当直医師を本部隊長、当直師長を避難誘導班長とした組織体制になっています。消防署員が出火区画及び隣接区画からの避難誘導を検証します。その中で特に重要なのは、出火区画及び隣接区画からの避難誘導が限界時間内に完了するかです。ここでいう限界時間とは、火煙が入所者に危険なレベルまで達する時間のことをいいます。訓練では、限界時間内に避難誘導が完了するのを目標にしています。
防火・防災訓練は、今回の休日・夜間マニュアル訓練の他に、10月には大規模地震想定訓練、2月には火災総合訓練を実施しています。このように多くの防火・防災訓練を実施することによって、実際の火災や災害発生時に甚大な被害にならないように心掛けています。