2016年11月 《JA秋田グループ広報誌「かけはし」2016年11月号》
『ブラックジャックセミナー』開催
能代厚生医療センター
9月10日、今年で第4回目となる「ブラックジャックセミナー」を開催しました。セミナーには能代市・三種町・藤里町・八峰町の中学生29名が参加しました。
術衣に着替えた生徒達は、少々照れくさい雰囲気とこれから体験することへの期待感からか緊張した面持ちでした。開会式・オリエンテーションを終え、セミナー会場である手術室にて帽子とマスク、滅菌ガウンや手袋を着用した中学生の皆さんは、まるで『若きブラックジャック』のような姿となり、いざセミナー開始です。
セミナーの内容は、①手術縫合体験 ②骨盤モデル自動縫合器体験 ③電気メス・超音波メス体験 ④内視鏡トレーニング体験 があり、グループに分かれて順番に全ての体験をしてもらいました。最初は初めて触る医療器械に悪戦苦闘していた生徒達も、徐々に感覚をつかみだし、目を輝かせながら操る姿があちらこちらで見られました。
終了後のアンケートには、「自ら体験する貴重な時間を過ごせた」「思っていたより難しく大変だったが、出来た時の達成感や協力してやる事の楽しさを学べて良かった」などの声があり、医師という職業を知ってもらう絶好の機会になったのではと思っております。
今後、出会える医師の中に『ブラックジャックセミナーを体験したことがきっかけで医師を目指しました。』という声を聞くことが出来るよう、これからも未来ある若者が夢に近づけるお手伝いをさせていただきたいと思います。
「救急オリエンテーション2016」開催しました
由利組合総合病院
由利組合総合病院では、9月28日、29日に救急医療に関する知識習得のため「救急オリエンテーション」を開催いたしました。当院職員のほか由利本荘市・にかほ市消防本部、由利本荘保健所、他医療機関、福祉施設などから2日間で約330名の参加がありました。
1日目は、「当地域の救急医療の現状について」と題し、救急救命士と当院の救急看護認定看護師が活動状況を報告しました。また、「複数指切断症例」と「乳児心肺停止の救命の連鎖」の症例報告は、参加者の関心を集めておりました。
2日目は、今年6月に当院で初めて実施した「多数傷病者受け入れ訓練」について、看護師と事務職員が発表しました。災害拠点病院としての責務を果たすため、職員一人一人が意識と知識の向上を目指して取り組みました。今後も実際の現場での対応を適確なものとするため、職員一丸となって訓練を継続していきたいと思います。
その後、東日本大震災時における石巻赤十字病院の初動のDVDを鑑賞しました。石巻赤十字病院の職員各々の役割が明確で行動に無駄が無く、見習うべきところがたくさんありました。
最後に特別講演として秋田大学救急医学講座の奥山先生より「秋田大学医学部附属病院の災害対応」をご紹介いただきました。災害時に自ら考える・判断する力を養うことも訓練の目的のひとつであることを学びました。また、熊本県の被災地へ派遣された際の貴重な経験を拝聴し、被災者から求められていることが医療だけではないことを知りました。
由利本荘市・にかほ市の救急医療・災害医療を担う病院として、知識を深める有意義な時間でありました。