2014年11月 《JA秋田グループ広報誌「かけはし」2014年11月号》
地域包括ケア病棟とは
JA秋田厚生連
国では、急性期医療(入院初期等の医療)を担う病院機能・病棟を確保しつつ、来るべき超高齢化社会を見据え、医療と介護の連携等によって、出来るかぎり患者さんが住みなれた地域で生活を続けられる仕組みづくり(『地域包括ケアシステム』の構築)に向けた取組みを進めています。
こうした中で、2年ごとに行われる医療の診療報酬改定により、平成26年度から「地域包括ケア病棟」の基準が設けられました。
これは、今後、少子高齢化が一層進むことから加速度的に増加が見込まれる高齢者への医療について、急性期を経た後、患者さんが在宅(退院)へ向かう前の受け皿となる病棟を設置し、退院後の生活のサポートをすることを評価し、新設されたものです。
われわれ厚生連病院では、地域包括ケアシステムの中核を担う病院を目指し、大曲厚生医療センターと湖東厚生病院が8月から、平鹿総合病院と雄勝中央病院は10月から地域包括ケア病棟の設置・運用を開始するなど、全病院への導入に向けて準備を進めています。
この病棟での入院の対象となる患者さんは、主に高齢の方々が想定されますので、退院後のご自身の不安はもとより、ご家族の負担の軽減や退院後に受けられる医療・介護サービスについての情報提供など、様々な取組みが求められます。
「退院支援」部門の職員が、回復期(急性期に続く時期)にある患者さんごとの退院後の生活をイメージしながら、その患者さんにふさわしい退院先の選択をお手伝いするほか、病棟専従のリハビリのセラピストを配置するなど、地域包括ケア病棟ではスムーズな退院に向けて、多くのスタッフが連携して入院患者さんの診療にあたっています。
引き続き厚生連病院が患者さんやご家族が望む良質で安全な医療を提供し、地域の中で選ばれる病院であるためには、自院の努力のみならず、開業医・介護施設や地元行政とも連携を図りながら、上述の地域包括ケアシステムの中でリーダーシップを発揮できるよう努める必要があると考えています。
病院祭 開催
秋田厚生医療センター
10月18日(土)、「すこやかな日々のために」のスローガンのもとに、病院祭を開催しました。
当日は、強い雨が降る空模様でしたが、それを吹き飛ばすような元気一杯の「飯島中学校吹奏楽部」「飯島南小学校器楽部」による演奏、「ナーサリーふじ」の園児の皆様によるハンドベル演奏と踊り、幕粋會の皆様によるお囃子と踊りで会場は熱気で包まれました。また、JAの特産物販売、縁日コーナー、秋田移植医療協会による展示、生け花の展示、手洗いコーナー、土崎消防署による消防車展示、ミニ制服、バザー、がんサロン、無料とん汁、2階健康センターでは、医療・福祉相談・骨密度測定、血圧測定、薬の相談が行われました。
今回は、秋田厚生医療センターに名称変更してから初めての病院祭の開催となりましたが、500名以上の方にご来院頂く盛況ぶりとなりました。 この病院祭を通じ、地域住民の方々や患者様並びにそのご家族の方々とのふれあいを深め、皆様の健康を支えていきたいと考えています。
民謡のつどい2014 開催
由利組合総合病院
9月30日(火)、当院2階講堂において、「民謡のつどい2014」を開催しました。このイベントは秋田県立由利高等学校民謡部の皆さんによるもので、訪れた地域の皆さんや患者さんなど約100人を楽しませてくれました。
由利高校の民謡部は昭和44年に創部され、地域では知らない人はいないほど知名度の高い、伝統のある部活動です。福祉施設への慰問や様々なイベントなどにも参加しており、地域への貢献も絶大です。秋田県高文連郷土芸能・日本音楽合同発表会では優秀賞を受賞し、7月の全国高等学校総合文化祭郷土芸能部門に、秋田県代表として出場しています。
今回は、私たち由利本荘市民には馴染みの深い「本荘追分」のオープニングで盛大にはじまり、計7曲の演目が披露されました。「飴売り節」では観客に飴を配りながら練り歩き、観客も一緒になり楽しめるものでした。明るく、楽しい曲調の「秋田音頭」「秋田大黒舞」が終わると、大きな拍手と歓声が送られました。30分間という限られた時間ではありましたが、高校生のみなさんの、若い、元気なパワーをもらえる貴重な時間となりました。「民謡のつどい」は患者さんに人気のあるイベントの一つです。今後も、患者さんや地域の皆さんに喜んでいただける交流の場を作っていきたいと思います。