2019年9月 《JA秋田グループ広報誌「かけはし」2019年9月号》
第3回医療・介護れんけいのつどい開催
大曲厚生医療センター
7月24日、グランドパレス川端にて第3回医療・介護れんけいのつどいが開催されました。この会は、大仙・美郷地域の介護保険事業所や行政との情報交換・連携強化を目的とし、年に1回行っています。
初めに、整形外科診療部長 阿部利樹医師より「高齢者の脊椎椎体骨折について」と題し、講演を行いました。高齢者にとって骨折はADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)低下につながる重大な事故になりかねません。骨粗鬆症性椎体骨折は骨粗鬆症を基盤とした骨折の中で最も多いこと、椎体骨折には低侵襲な手術も可能であることなど、介護保険事業所の皆さんにとっても興味深い内容でした。
続いて、整形外科診療科長 嘉川貴之医師より「ロコモティブシンドロームについて」と題し、講演を行いました。ロコモティブシンドローム(運動器症候群)とは、筋肉や骨、関節、椎間板といった運動器に障害が起こり、日常生活に何らかの支障が発生している状態のことです。医療・介護の現場において健康寿命を延ばすことは切実な課題となっています。ロコモ予防のために介入するタイミングの見極めや、有効なトレーニングの紹介など、介護現場でも役立つ内容でした。
また、大仙市役所健康福祉部高齢者包括支援センター参事兼医療介護連携室室長 畑江様より在宅医療・介護連携推進事業について報告をいただきました。
今回は院外から64名、院内から44名と多くの方に出席いただき、医療と介護の連携に対する関心の高さがうかがえました。高齢化の進む当地において、今後もこのような機会を通じ、関係機関とのさらなる連携強化を図っていきたいと思います。
地元中学生とのふれあい看護体験
雄勝中央病院
当院では、毎年湯沢雄勝進路指導研究会からの依頼により、夏休みに中学生を対象とした「ふれあい看護体験」を行っています。今年も8月7日に看護実習コースへ13名、病院見学コースへ6名の参加がありました。現場を体験し、今後の進路指導へ役立てたいという思いから、今回初めて中学校の先生も看護実習コースへ参加しました。
午前中は看護実習コースと見学コースへ分かれ行動しました。実習コースは各病棟へ移動し、担当看護師と共に患者さんのベットサイドへ行き、足浴や血圧測定の見学、車椅子介助や移送体験、昼食の配膳を行ってもらいました。初めは緊張した表情でしたが、患者さんから「ありがとう」や「気持ちいいね」などの言葉をもらい笑顔が見られるようになりました。
見学コースは普段立ち入ることが出来ない手術室やエネルギーセンター、リハビリ室、薬剤科、放射線科、栄養科等を巡りました。体験した学生からは「病院では看護師以外にもたくさんの職種の人が働いていることを知れた。進路の参考にしたい。」などの感想が聞かれました。
午後からは当院のフレッシュな看護師が、「看護師を目指した理由」や「仕事を通して楽しかったこと」など中学生へのメッセージを送り、その後グループワークで意見交換会を開催しました。
当院看護部は「地域と共に歩み望まれる看護を提供します」を看護方針としています。このような看護体験を今後も積極的に行い、看護専門職のやりがい・地域で働くことの魅力を伝えていきたいと思います。