2022年1月 《JA秋田グループ広報誌「かけはし」2022年1月号》
地域の産科医療を支えて
由利組合総合病院
令和3年9月、厚生労働省より産科医療功労者厚生労働大臣表彰の受賞者が発表され、当院の軽部彰宏院長が受賞しました。
この表彰は、厚生労働大臣が、都道府県知事の推薦のもと、永年にわたり地域での出産を支え、産科医療の推進に貢献してきた方々の功績をたたえるものです。田村憲久前厚生労働大臣より「全国的に分娩を取り扱う医療機関や産科医が減少する中、地域において安心かつ安全な分娩が行えるよう、地域産科医療を支えていただきました。昼夜を問わない周産期救急患者の受入れや、研修を通じた産科医療従事者の資質向上などにも御尽力いただき、産科医療の発展・向上や地域住民を守る地域医療提供体制の整備に貢献しておられることに、心から敬意を表し、御功績に対して厚く御礼申し上げます」とのご祝辞も賜りました。
軽部院長は秋田県および県外の病院勤務等を経て、平成17年より当院の産婦人科に着任、令和3年4月より当院の病院長に就任しました。
医療の進歩を地域の患者さんに還元するべく、子宮頸がんの主な原因であるウイルスの遺伝子検査導入に尽力、精度の高い検診体制確立に向けた活動が評価され、平成26年には秋田県医師会の医学大会において医学奨励賞、令和2年には日本農村医学会の学術大会において研究奨励賞並びに日本農業新聞賞を授与された経歴もあります。
当院は軽部院長のもと、由利本荘・にかほ地域の中核病院、地域の皆さんからより信頼される病院として、質の高い医療で地域に貢献できるよう努めて参ります。
ひらか研修道場冬季特別講座を開催しました
平鹿総合病院
11月30日、当院の講堂において、「ひらか研修道場冬季特別講座」を開催しました。今回は講師として、腎臓病や膠原病を専門とされる雄勝中央病院の小松田敦院長をお招きし、「CKD(慢性腎臓病)およびAKI(急性腎障害)の治療について」という内容で講義をしていただきました。会場には、研修医はもちろん各診療科の先生方が多数参集し、今回のテーマへの関心度の高さをうかがうことができました。研修医や医師向けの講義ということで、具体的な症例を用いた専門的な内容でした。症例について小松田院長が会場の研修医に意見を求めたり、会場の先生方から沢山の質問が出されるなど、活発なディスカッションが行われ、大変有意義な講座となりました。
当院では、研修医教育の一環として「研修医講義」を実施しています。4月の入職と同時に院内各診療科の先生方や各部署長による講義が始まり、7月まで実施します。病院について基礎的なことを一通り学んだ後は、院内外の様々な分野の専門の先生方を講師としてお招きし、特別講義という形で定期的に開催しています。この特別講義は、「ひらか研修道場特別講座」として、臨床研修病院として長い歴史を持つ当院において欠かせない名物行事となっています。
当院は、昭和43年の旧研修医制度の発足以来、多くの初期研修医を受け入れており、令和2年度までの53年間で355人の初期研修医が修了していきました。当院の初期研修を修了した沢山の医師が、秋田県内のみならず、日本全国で活躍しています。研修医育成は、当院の重要な使命のひとつと捉えており、今後も引き続き育成に力を入れて参ります。