2018年9月 《JA秋田グループ広報誌「かけはし」2018年9月号》
子供たちが模擬外科手術に挑戦 医療に興味を
かづの厚生病院
かづの厚生病院にて、鹿角地域の小中学生を対象にした手術室体験セミナーを8月4日に開催しました。この取り組みは、小中学生に医療現場を体感してもらい、医師をはじめとする医療従事者を目指すきっかけ作りを目的として、昨年から実施しています。参加者26名は、かづの厚生病院副院長小川先生と外科医長眞壁先生を講師として、分かりやすい指導のもと、手術を体験しました。
「病院はどんなところ」と題した講義の後、手術着やマスク、ゴム手袋を装着して手術室へ入り、テレビモニターに映し出された映像を見ながらの腹腔鏡の操作や、電気・超音波メスで実際に鶏肉や豚肉を切断・切開し、傷口を縫合する模擬体験を行いました。縫合では持針器や鑷子など本物の手術器具を使用し、模擬皮膚の切開部分を針と糸で縫い合わせ、糸結びでは初心者ながらちょう結びができた参加者もいて、当院スタッフも驚いていました。今回、職場体験をした小中学生からは、「腹腔鏡体験はゲーム感覚で楽しむことができた。将来やりたい職業はまだ決まっていないが、今回の手術室体験で医療にも興味を持つことができた。」などの感想を聞くことができ、これからも少しでも多くの学生に医療への興味をもっていただけるよう、継続して手術室体験セミナーを開催したいと思っています。
「消化器がん」についての地域住民講座を開催
秋田厚生医療センター
五城目町にある五城館において8月4日、地域住民講座を開催しました。
当院では昨年から、こちらから地域に出向いて行う出前講座を開催しています。消化器がんに対する一般的な知識や最新の情報を地域住民の方々に提供することで、がんの早期発見などに対する自発的な行動を促し、受診のきっかけをつかめないでいる方や、受診を考えているけれども苦痛や診断結果を聞くことの怖さなどがあり受診できずにいる方を後押ししたいという思いから、当院消化器内科の渡部診療部長の発案で、このような企画を開催しました。
当日は渡部診療部長を含む消化器内科医師3名が、それぞれの専門分野ごとに「胃がん」「肝臓がん」「膵臓がん」の予防や治療について講話し、その後、当院の管理栄養士から「食事で出来るがん予防」と題して、食生活を少し意識するだけでがん予防に繋がるといった講話を行いました。参加された方々は元気に過ごすための知識やヒントを1つでも多く得て帰ろうと真剣な表情で聞いていました。
最後には全体を通して地域の皆さんの悩みや質問にお答えする時間を設けており、「甘い物が好きで毎食後に食べているが、糖尿病になってしまうか」など普段の食生活や生活習慣等の具体的な質問が挙がり、和やかな雰囲気となりました。
当院では、正しく病気を理解し、予防や早期発見、早期治療の意識を高めていただくため、今後も地域住民の皆様に正しい医療の情報を提供し続けると共に、参加された皆様が気軽に聞けて質問しやすい雰囲気の講座を目指しています。ぜひ、お住いの近隣で開催された折には、気軽に足を運んでいただきたいと思います。