2016年9月 《JA秋田グループ広報誌「かけはし」2016年9月号》
岩手医科大学鹿角地域医療推進学講座の取り組み「認定看護師を迎えて多職種連携事業強化研修会を開催」
かづの厚生病院
7月28日、当院では「食事場面の観察・介助のポイント」をテーマとした多職種連携事業研修会を開催しました。
この研修会は秋田県・鹿角市・小坂町・岩手医科大学の四者の協定に基づき、同大学に設置された「鹿角地域医療推進学講座」の取り組みの一つとして行われたものです。
昨年度に続き2回目の開催となる同研修会の講師には、岩手医科大学附属病院の摂食・嚥下障害看護認定看護師である柿澤良江先生を招き、当院職員のほか市内医療機関に勤務する医療スタッフら、約100人が聴講しました。
研修会は講義と実技指導が行われ、前半の講義では「食事場面の観察・介助のポイント」として、姿勢・介助方法・テクニック・リスク管理の4つの観点から分かり易く解説するとともに、「食事」の意義と介助者が持つべき意識について熱心に講演頂きました。更に、後半の実技指導では、患者役を務めた当院副院長との軽妙なやり取りで会場を盛り上げつつ、丁寧に指導していただきました。
「食」とは「人」を「良く」すること、また、人間にとって「口から食べる」ことは生きる楽しみであり元気の源です。この研修会を通じ、全ての患者さんが「食事」を通じて活力を得られるよう、食事介助に対する意識を高く持ち、実践していく必要があると痛感しました。
当院では、このような研修会を積極的に開催することで職員個々のスキルアップを目指し、病院の基本理念である『地域の皆様に「より満足いただける医療」を提供する』ことが出来るよう、常に自己研鑽に励んで参りたいと考えています。
地元の旬の夏野菜を給食に~横手野菜週間~
平鹿総合病院
当院の栄養科では7月29日~8月9日までの2週間、JA秋田ふるさとの「直売の会ふるさと安心畑」の皆様に協力していただき、毎食横手産の野菜を使用した料理を提供する取り組みをしています。
今年の夏野菜はカボチャやナス、ズッキーニや金糸瓜など20種類以上の夏野菜を使用し、通常の給食の他に食育の面からも妊婦さんやお子さんに提供するおやつにも横手産夏野菜を使用したものを提供しています。
材料の選定、発注や納品にあたっては、JA秋田ふるさとの職員の方々にも1か月以上前から作付けや生育状況など含めた打ち合わせに参加していただき、見積もりや各農家からの野菜の取りまとめに配達と、多大なご協力をいただきました。
2週間のメニューの中で特に患者さんからご好評いただいたメニューをご紹介します。
まずは1つ目、夏野菜カレーです。ナス、パプリカ、カボチャ、オクラを別々に調理し、ひき肉や玉ねぎなどが入ったカレーをかけて、見た目良く盛り付けました。
次は夏野菜のゼリー寄せです。オクラや人参、カボチャをコンソメ味のゼリーでとじました。多くの患者さんに食べていただけるよう、治療食や嚥下食に配慮したゼリー寄せも作りました。
そしておやつは、枝豆をすりつぶして作ったずんだあんが中に入った、アンパンマンのパンです。
この他にも毎日の夏野菜メニューを病院のエントランスに掲示し、気になった野菜の栄養についてのパンフレットやレシピを持ち帰っていただけるようにしました。
栄養科ではこのような取り組みを通じて患者さんや地域の皆さんの健康増進、地産地消の推進に役立てるよう、これからも継続していきたいと思います。