2017年01月 《JA秋田グループ広報誌「かけはし」2017年01月号》
救急業務に関する連絡会議の開催
北秋田市民病院
11月17日、当院大会議室にて救急業務に関する連絡会議を開催致しました。この会議は救急搬送を行う北秋田市消防本部と合同で開催し、プレ・ホスピタルケアの充実と救急業務を円滑に遂行することを目的としています。北秋田市消防本部からは主に救急救命士が参加し、当院からは医師や看護師、事務職員が参加しました。
会議の中では、救急出動の概要として平成27年のデータを基に65歳以上の高齢者搬送割合が依然として高いことや通報から病院収容までの時間を前年よりも短縮したこと、ドクターヘリの出動回数が前年よりも増加したことなどが北秋田市消防本部より報告されました。また、低血糖症例を想定したシミュレーションを消防署職員に行っていただきました。実際に使用する器具を用い、場面を想定してのシミュレーションは非常に分かりやすいものでした。
当院は北秋田・上小阿仁医療圏の中で唯一の救急告示病院であり、ほぼすべての傷病者を当院に搬送しているとの報告もありました。多くの傷病者を当院へと搬送し、深く関わりがあるからこそ開催された今回の会議は救急業務への意識を高める良い機会となり、消防署職員、病院職員ともに実りのある時間となりました。当医療圏の救急医療を担う責任を持ち、よりよい医療を提供できるようお互いに努力を続けて行きたいと思います。
ご存知ですか?摂食嚥下訓練~口から食べるための取り組み~
雄勝中央病院
当院では、飲み込む力が失われ、うまく飲み込むことができず、食べることが困難になった方々に対し、医師、歯科医師、摂食・嚥下障害看護認定看護師、病棟看護師、管理栄養士、言語聴覚士を中心に多職種と連携し、口から食べるための取り組みを行っています。
人間は口から食べることにより、生きている実感や生きる楽しみ、喜びや希望を感じ、時にはストレス発散などをしています。「食べること」は人間のQOL(Quality of Life-生命、人生、生活の質)を左右する重要な行為でもあります。食べるには食べ物の質はもちろん重要ですが、食べたいと思う気持ちと食べ物や飲み物を認識してから、口の中に取り込み、胃まで送る一連の動作、つまり、摂食嚥下機能が十分に備わっている必要があります。しかし、脳血管疾患や加齢、認知症により、摂食嚥下機能が低下すると食べて飲み込むために関わる口、舌、顎などの口腔周囲筋が萎縮し、関節も拘縮していきます。筋肉の衰えるスピードはとても速く、1週間使わないだけで15~20%も筋力は低下します。そのため、口から食べるための訓練を行ったり、食べやすい食事の内容や形態、一口量や食べるペース、姿勢、食べ方、介助の方法、呼吸状態や口腔衛生の状態、栄養の管理の仕方、摂食嚥下障害の予防法について各方面から指導していきます。
これからも一人でも多くの地域住民の方々に口から食べていただけるよう、多職種と密に連携をはかり支援してまいります。