2018年8月 《JA秋田グループ広報誌「かけはし」2018年8月号》
病院で働こう!
雄勝中央病院
7月5日、秋田県雄勝地域振興局の主催で、湯沢雄勝地域の中学2年生を対象とした企業博覧会「湯沢雄勝☆みらいデザインU-15」が開催されました。博覧会は、生まれ育った故郷にも様々な企業・働き方があり、誇り・やりがいを持てる仕事が存在することを早い段階から知ってもらい、将来の職業選択の判断材料にしてもらうことを目的としており、21の企業・法人と355名の学生が参加しました。当院では看護師、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、臨床工学技士、管理栄養士の職員が3つのブースに分かれ、病院で働くことの魅力をわかりやすく説明しました。
各ブースでは、実際に働く医療職の生の声を聴き、普段触れることのない医療機器に触れ、笑いあり、驚きありの活気ある時間を過ごしていました。
中学生の熱心に話を聴く姿、目を輝かせながら医療機器を触る姿をみて、病院の事を知ってもらい、身近に感じてもらうことができたのではないかと思います。中には、「医師になりたい!薬剤師になりたい!」という明確な夢を持っている中学生もいれば、「この博覧会で臨床工学技士って初めて知った!かっこいい!」という声もあり、とても心強く思いました。
若年層の人口減少が深刻化する中、今回足を運んでくれた中学生の中から未来の秋田県の医療を担う人材が生まれてくれることを心から願っています。
秋田県農村医学会第122回学術大会
「学術研究を通して地域医療・保健・福祉を考える」
一般財団法人秋田県農村医学会
7月14日、秋田県JAビルにおいて、秋田県農村医学会第122回学術大会(学術大会会長 遠藤和彦 秋田厚生医療センター院長)が開催されました。秋田県厚生連の職員、県内医療関係者、一般会員等、約650名が参加し、医療・保健・福祉の質の向上を目的に、幅広い分野からの研究発表が行われました。メイン会場の大ホールではワークショップ、特別講演、研究班報告、学会賞講演が行われ、88題の会員講演(一般演題)がメイン会場を含む4つの会場に分かれて行われました。
午前の部のメイン会場では、秋田厚生医療センター副院長の田村芳一先生が座長を務め、「『“ながら”がん治療』~患者、医療者、ケースワーカー、就労支援、経済的支援、それぞれの立場から~」をテーマにワークショップが行われ、国民の2人に1人ががんになり、うち3割が就労可能年齢である現在、治療をしながら今までの生活を維持するための治療や社会的支援等について演者6名による発表、ディスカッションが行われました。その後の特別講演では、秋田大学大学院医学系研究科 保健学専攻 臨床看護学講座教授で同病院緩和センター長の安藤秀明先生から、「『“ながら”がん治療』~働きながら、生活しながら~」というテーマで講演していただきました。会場はほぼ満席の盛況の中、がん治療の現状やAdvance Care Planningの有用性についてわかりやすくご説明いただき、がん治療が生活の一部となるよう、医療関係者がエビデンスに基づいた言葉で患者・家族と継続的にコミュニケーションを図り、自身で治療や療養生活を決定し、周囲が共有することの重要さを呼び掛けました。会場の誰もが真剣な眼差しで深く聞き入る姿勢に関心の高さを感じました。
午後の部のメイン会場では、共同研究班報告が行われ、大曲厚生医療センター院長の三浦雅人先生(消化器内科)から「秋田県における肝炎・肝がん撲滅のための共同研究」について発表がありました。その後、平成30年度秋田県農村医学会学術奨励賞を受賞した、かづの厚生病院 診療放射線技師長 川又渉さんの学会賞講演が行われました。
最後に、学術大会にご参加いただいた全ての皆様に深く感謝を申し上げます。