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現在の湖東総合病院の建物は昭和40年代に建築されたもので、平成5年に増築した新外来棟を除いては、経年による劣化・療養環境の悪化が顕著でした。また、耐震性が確保されていない等から、平成14年には現敷地隣地に建設敷地を造成して全面改築を検討してきました。
改築にあたっては、平成22年10月に秋田県、地元4町村(八郎潟町、五城目町、井川町、大潟村)及び厚生連の三者協議会で取りまとめた湖東地区医療再編計画を基本として、平成24年4月から開始された秋田県の総合診療・家庭医育成プログラムと連動した医療機能の見直しと整合性を図り、建築計画を取りまとめ平成26年5月の開院に向けた工事を開始しています。
① |
地域の高齢者を中心とする「在宅医療」を含めた内科系疾患・整形外科疾患の需要に対応。 高齢者人口、65歳以上人口が平成32年まで、75歳以上人口が平成42年まで増加する見通しであることから、地域ニーズの高い外来診療に対応する。 |
② |
秋田組合総合病院を中心に、秋田市医療圏における急性期医療からの受け皿として、回復期リハビリテーションを担う。 湖東総合病院は秋田周辺地域医療圏に含まれているが、秋田市中心部への距離は遠いため、地域における医療の安定供給を図りながら地域密着型病院としての役割を果たす。 現在休床中の入院機能を、高齢患者を中心とする内科系疾患の診療と共に、脳卒中後遺症、骨・関節疾患、循環器・呼吸器疾患患者の「寝たきり状態」を予防するためのリハビリテーション医療を含めた入院機能として再構築する。 |
③ |
外科系診療科は外来主体とし、手術機能は秋田組合総合病院へ集約する。 手術室は小規模手術を前提として1室の整備とする。 |
④ |
秋田組合総合病院と連携し、地域医療を志す研修医や学生を受け入れ、保健・福祉・介護と一体的なプログラムの提供を積極的に行う。 秋田組合総合病院との「総合診療・家庭医養成プログラム」の地域医療研修病院としての施設整備を図る。 |
所 在 地 | 秋田県南秋田郡八郎潟町川崎字貝保98-1他(現病院隣地) |
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病 床 数 | 100床(一般病床56床、回復期リハビリテーション病棟44床) |
標 榜 科 | 内科、消化器内科、循環器内科、小児科、脳神経外科、整形外科、リハビリテーション科、皮膚科、泌尿器科、婦人科、耳鼻咽喉科、眼科、精神科 合計13診療科 |
特殊外来 | めまい外来、リウマチクリニック、小児科予防接種、学童クリニック |
建築規模 | 本棟:地上3階、駐車場197台/鉄骨造(耐震構造) 附属棟:マニホールド室、ポンプ室、屋外歩廊屋根、駐輪場 設備:電力設備、情報通信・防災設備、空気調和設備、衛生設備、昇降機設備 |
敷地面積 | 20,515.32㎡ |
延床面積 | 7,275.30㎡ |
新病院では次の整備方針を基に建築を行っています。
1)快適に診断や治療が受けられるアメニティ・利便性、患者・家族のプライバシーに
配慮した施設とする。
2)病院全体のバリアフリー化を図る。
①プライバシーに配慮し、診察室等を個室化する。
②空調の気圧制御や清掃性を向上させ、院内感染対策を行う。
③冬期間の風雪対策として、北西の風を避けた主出入口の設置、二重の風除湿の設置を行う。
①次世代省エネ基準と同等の断熱性能を確保する。
②LED照明やインバーター機器等の高効率機器を採用する。
③メンテナンスや更新スペースを確保する。
④乾式間仕切壁を採用して、改修のしやすい構造とする。
電子カルテ、医療情報システム等を積極的に導入し、高度情報化に対応した施設とする。
災害拠点病院の指定は受けていないが、ライフライン断絶時に対応した備蓄・バックアップ
建物の耐震化、大規模災害の被災者受け入れも可能な整備計画とする。
①耐震設計は重要度係数1.25とする。
②避難経路を確保する。
③初期消火のための消火設備を設置する。
④災害時に対応できるよう発電機燃料の確保と井水を利用した給水を行う。
⑤災害時には中央待合、外来待合をトリアージスペースとして活用する。
・外来診療部門を集中配置しています。
・放射線、検査、リハビリ、透析へのアクセスが容易に出来るような配置としています。
・放射線部門にはCT室を1室、MRI室を1室、一般撮影室を2室整備します。
・検査部門に内視鏡室を独立した形で配置します。
・人工透析部門は10床整備します。
・建物中央にエレベーターを2基配置します。
・個室を一般病棟に6床、回復期リハビリテーション病棟に4床整備します。
・両病棟の中央にナースステーションを配置します。
・眺めのよい食堂・デイルームを整備します。
・トイレを病室ではなく、廊下側へ分散配置します。
・病室内はベッド廻りのスペースを確保し、ベッドサイドリハビリを行いやすい計画とします。
・電子カルテに対応したサーバー室を配置します。
平成25年2月25日 |
着工 |
5月 |
杭工事 |
6月~8月 |
基礎工事 |
9月 |
鉄骨工事 |
10月~12月 |
外装工事 |
12月~平成26年3月 |
内装工事 |
平成26年3月 |
竣工 |
JA秋田厚生連は6月28日(金)JAビルで第65回通常総会を開き、平成24年度決算などいずれも原案通り承認されました。
本会は県内二次医療圏の中核的医療機関として、医療機能の充実と療養環境の向上を目指し病院の改築整備を進め、未整備の仙北組合総合病院・湖東総合病院については、県、地元市町村の協力のもと、ともに平成26年度の開院に向けて着実に事業を進めております。
病院経営の基盤となる医師・看護師等の確保・定着化については、様々な対策を講じているものの、全国的な競争が激しさを増しています。このような中、本会は県から委託を受け、平成24年4月より秋田組合総合病院において『総合診療・家庭医養成プログラム』を作成・実践し、地域医療の現場で必要とされる総合医養成に努めるとともに、平成25年3月には、同病院に秋田県総合診療・家庭医研修センターを整備し、研修環境の充実を図りました。
平成24年度は、事業計画の当期剰余金13億3,705万円に対し、計画を上回る20億3,695万円の当期剰余金を計上しました。
「信頼とぬくもりのある医療の提供」を基本理念に、患者中心の安全・安心な病院づくりを積極的に実施することを目標に事業推進して参りました。病院運営に最も重要な医師の不足や介護施設の増加による患者数の減少により、事業計画を下回る病院もあり厳しい事業運営でしたが、役職員一丸となって経営改善アクションプランを推し進め、その結果、事業計画を上回る実績をあげることができました。
生活習慣病検診は、各種検診車を病院に配備し、高齢者医療確保法及び健康増進法に基づく市町村の健(検)診事業に対し県内JAと連携を図り実施しました。特定健診、事業所健診等の一般健診やがん検診を中心とした単独実施検査の受診者数は、無料クーポン等の効果はあるものの巡回健診における受診者数減少等の影響により、全体的に受診者数は年々減少傾向にあります。一方、人間ドックについては、日帰りドックが計画を230人上回り34,661人の受診者数となりました。
訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所を中心に、組合員及び地域住民の多様な医療・介護ニーズに応えるため、JA等関連機関や行政等と密接な連携を図りながら積極的な取り組みを行いました。また、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションや介護予防受託事業、介護保健施設との医療連携等に取り組みました。
今後とも経営の健全化を進め、より一層信頼される病院づくりに取り組み、JAの医療機関として、また県内の公的医療機関としての使命を果たして参ります。
5月27日、真っ青に晴れ渡った空の下、平成25年度新採用職員13名によるソメイヨシノの記念植樹が行われました。
「病院の周りを桜でいっぱいにしたい。」「病院を利用される方や地域の方々に春を感じて欲しい。」「病室からも春の匂いを感じ、元気な気持ちになって欲しい。」病院移転時からの職員の思いを、やっと昨年度から形にする事が出来ました。先輩方から後輩達へ、その思いを受け継いで欲しいと、新入職員植樹を発案しました。題して「さくら満開プロジェクト!」
記念植樹は、中村正明院長の挨拶で始まりました。「雄勝中央病院に来てくれてありがとう。この病院が皆さんの出発地点。いつかこの病院を離れる事があっても、今日の植樹を思い出して欲しい。そして、いつまでもこの病院に愛着を持っていて欲しい。これから共に成長していきましょう。」新入職員は皆、真剣な面持ちで激励の言葉を受けとめていました。
額に汗し、スコップを手にした新入職員は、その一盛一盛に「初心を忘れないようにしよう」、「桜の木のようにどっしりと根の張った職員に成長していきたい」とそれぞれが決意を新たにしていました。
桜の木の成長は、決して早いものではありません。長い年月を掛け、年輪を重ね、少しずつ成長して行く姿が医療職員として歩き始めた頃の自分と重なっていく事でしょう。そして初心をゆっくりと振り返るきっかけになるのではないでしょうか。
当院は、小高い丘の上に建っています。各階のデイルームからは、湯沢市内を見渡すことができ、患者様の癒しの景色が広がっています。夏は緑、秋は黄金色、冬は白・・・四季折々の風景を眺める事ができます。数年後には、春に桜色が加わる事を期待しています。
病院にお越しの際は、正面入口前にある癒しの森に植えられたまだ小さな2本の桜の木をご覧いただき、成長を見守って頂ければ幸いです。
そして、この思いが後輩達に引き継がれ、いつの日か癒しの森が桜で満開になる日が来る事を楽しみにしたいと思います。