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「ラジオ体操第一腕を前から上に元気良く・・・」リズミカルな伴奏と元気な号令が待合室に流れる。誰もが馴染みのある懐かしい掛け声。「明るく、元気に、活気ある時間を職場に取り入れよう」とスタッフの提案で始まった朝の体操。8時20分スイッチON。「忘れたってねー」「何年ぶりだべ-」と言いつつ一人二人と参加の輪が広がる。「肉がぶつかる」・・「ごりごり骨がなるなー」・・飛び交う大きな独り言。笑いながらもみんなが真剣に体操する和やかな朝の光景がある。体操カードを下げた遠い昔にタイムスリップ。私は硬くなった老体に油を注す。ほんの束の間の瞬間である。確かに外来の始業時間は1分を争う。現に、はじめは、参加できていた他の職種も、内科、整形外科が8時診察となり、人員的にも余裕なく厳しい状況が強いられていることは致し方ない。できない理由を並べ中止するのは簡単である。世は継続することに意義がある。決して無理強いはしない。参加できる時にやったらそれでいい。音楽が流れたら誰か出来る人はいる。コミュニケーション効果もあり、今では、患者さん、職員共に癒されている。「深呼吸大きく息を・・」自然に活が入り、シャキットする。
ラジオ体操の歴史は古く、1928年NHKが発祥といわれる。国民の体力向上と健康の保持、促進を目的に、一般向けの体操として普及されてきた。今も変ることなく、子供たちの夏休みの定番として愛されている。
混沌としたこのご時世、心の健康維持が危惧される。心が風邪を引いてはもともこもない。人それぞれ価値観の相違はあるがリラックスする時間は貴重である。たかがラジオ体操、されどラジオ体操・・・号令に合わせ体を動かす。他愛もないようだがこのメリハリが程好いエッセンスに違いない。幼い私に「朝からふくれっ面すると幸せが逃げて行くよ」嫁ぐ私に「朝からけんかしてはいけないよ、朝は気持ちよく笑って送り出すように」亡き母の言葉が甦る。今朝も元気に1・2・3・4・・・・いつもと変らぬ穏やかな朝に感謝する。
♪♪ラジオ体操第一・・・この風土を大切にと心から願う今日この頃。