農村医学会トピックス
Association of Rural Medicine
秋田県農村医学会第125回学術大会
7月8日(土)、秋田県JAビルにおいて、秋田県農村医学会第125回学術大会(学術大会会長 波多野善明 湖東厚生病院院長)を開催しました。県内のコロナ禍がようやく落ち着きを見せ、私たちの生活も以前の日常に戻りつつありますが、残念ながら収束には至っておりません。一部地域においては、医療が逼迫し始めており、新型コロナ第9波の感染拡大に備えなければならない状況にあります。このような中、将来の医療を考える上で、今回の学術大会は大変良い機会となりました。
学術大会には、秋田県厚生連の職員、県内医療関係者、一般会員等、約440名が参加し、医療・保健・福祉の質の向上を目的に、幅広い分野から研究発表が行われ、メイン会場の大ホールでは、研究班報告や特別講演を行うとともに、60題の会員講演(一般演題)はメイン会場を含む4会場に分かれて実施されました。
研究班報告では、秋田厚生医療センター・副院長の星野孝男先生から『電子カルテを用いたウィルス性肝炎診療システム構築に関する共同研究』をテーマに講演していただきました。B型、C型肝炎の適切な治療のあり方や、電子カルテシステムを用いた取り組みなどを報告いただきました。
特別講演では、秋田大学大学院医学系研究科 総合診療・検査診断学講座教授の植木重治先生から「秋田の『総合診療』の界隈と今後」をテーマに講演していただきました。会場は、ほぼ満席の盛況の中、「総合診療とは何か」、「総合診療の役割とは何か」など、総合診療について多岐にわたる内容をご紹介いただきました。また、医師育成についても力を入れており、働く医師みんなが総合的な診療実践ができ、そこに暮らす人たちの健康課題が解決されることを目標に、総合診療医の重要性をお話いただきました。質疑応答の際も活発な意見交換が行われ、多くの参加者が真剣に聞き入る姿勢に関心の高さを感じました。
最後に、学術大会にご参加いただいた皆様に深く感謝を申し上げます。